有罪(心神喪失により減刑または免責の可能性) その他 重大
傷害致死被告事件
✦ AIによるわかりやすい解説
統合失調症の患者が幻覚や妄想の影響下で他人に傷害を加えて死亡させた事件です。被告人が犯罪であることを認識し自首していたため、一部では心神耗弱(判断能力が低下した状態)だったと考える余地があると主張されました。しかし最高裁は、精神医学者の鑑定意見を尊重すると、被告人は心神喪失(判断能力がない状態)にあったと判断しました。つまり、責任能力がないとされたケースです。
裁判要旨(原文)
1 責任能力判断の前提となる生物学的要素である精神障害の有無及び程度並びにこれが心理学的要素に与えた影響の有無及び程度について,専門家たる精神医学者の意見が鑑定等として証拠となっている場合には,鑑定人の公正さや能力に疑いが生じたり,鑑定の前提条件に問題があったりするなど,これを採用し得ない合理的な事情が認められるのでない限り,裁判所は,その意見を十分に尊重して認定すべきである。 2 統合失調症の幻覚妄想の強い影響下で行われた本件傷害致死の行為(判文参照)について,それが犯罪であることを認識し,後に自首しているなど,一般には正常な判断能力を備えていたことをうかがわせる事情があるからといって,そのことのみによって,その行為当時,被告人が心神喪失ではなく心神耗弱にとどまっていたと認めることは困難である。
事件の基本情報
- 裁判所
- 最高裁判所第二小法廷
- 判決日
- 平成20年4月25日
- 事件番号
- 平成18(あ)876
- 判決内容
- 不明